2021年11月13日
エボラウイルス感染症に対する有効な治療法が求められている。エボラウイルスの感染は、粘膜への曝露を介しており、特にエアロゾル化は、呼吸器のリンパ組織に非典型的な大量の早期感染を引き起こすため、新たな課題となっている。エアロゾル化したエボラウイルスを用いた致死的な感染モデルにおいて、ビヒクル投与とレムデシビル投与を行ったアカゲザルの結果を比較するため、無作為化盲検試験を実施した。曝露の4日後に開始したレムデシビル投与は、経口投与と比較して、有意な生存率の向上、血清ウイルス量の有意な減少、臨床病理学的バイオマーカーレベルおよび肺組織学の改善をもたらした。これらの結果から、レムデシビルは、エアロゾルによって誘発されるエボラウイルス感染症への対策として有用であると考えられる。
エボラウイルスが小粒子のエアロゾルを介して生物兵器として使用されることが懸念されていることから、エアロゾル化されたエボラウイルス曝露後の動物モデルにおけるフロウイルス病の特徴が明らかになり、このようなシナリオで利用可能な医療対策が有効かどうかという疑問が生じている。
Warren et al. (2021) Remdesivir is efficacious in rhesus monkeys exposed to aerosolized Ebola virus. Sci Rep 11(1):19458. doi: 10.1038/s41598-021-98971-0.
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