シクロデキストリンベースのナノ粒子の医薬品への応用:レビュー

シクロデキストリン含有ナノ粒子は,シクロデキストリンとナノ粒子の長所を組み合わせたものである。すなわち,水溶性と薬物負荷の向上,正常細胞への毒性を最小限に抑えた標的薬物送達,マイクロ粒子やリポソームなどの他のナノキャリアよりも大きな表面積,薬物負荷の向上,高い安定性などである。ここでは、シクロデキストリンを含むナノ粒子について、抗がん剤、遺伝子導入、タンパク質、ペプチドなどの高度なドラッグデリバリーへの応用例を紹介している。さらに、このレビューでは、ポリマー、金、銀、磁気、脂質ベースのナノ粒子を用いたシクロデキストリンのアプリケーションについても説明している。さらに、両親媒性シクロデキストリンベースのナノ粒子の抗がん剤、抗菌剤、遺伝子導入などの医薬用途の可能性を示し、鼻腔や経皮などのシクロデキストリンベースのナノ粒子の様々な投与経路を紹介している。

Pandey, A. Cyclodextrin-based nanoparticles for pharmaceutical applications: a review. Environ Chem Lett 19, 4297–4310 (2021). https://doi.org/10.1007/s10311-021-01275-y

Japanese cyclodextrin researcher

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