ローダミンBおよびフルオレセイン色素を内包した(ナノ)シクロデキストリン金属有機フレームワークによるレシオメトリック温度計の開発

マクロサイズおよびナノサイズのコアおよびコアシェルγ-シクロデキストリン有機金属骨格(γ-CD-MOF)を設計し、色素分子をカプセル化するためのプラットフォームとして用いて、CD-MOFベースの最初のレシオメトリック光温度計材料を開発した。この目的のために、ローダミンB(RhB)とフルオレセイン(FL)のデュオという、新しい色素の組み合わせを採用した。RhBは温度感受性が高いが、FLは温度感受性が低く、その発光ピークを基準としている。この色素の組み合わせに基づく一連の色素内包γ-CD-MOF材料では、測温特性の点で有望な結果が得られ、色素内包75%RhB-25%FLナノサイズγ-CD-MOFの相対感度は最大5K-1と、これまでに報告された発光二重温度計の中でも最高の性能値であることがわかった。本研究では、さらに、γ-CD-MOFの殻の成長を効果的に操作できる、簡単かつ効果的なコアシェルγ-CD-MOFの作製方法を開発した。この方法により、FL色素とRhB色素をγ-CD-MOFに制御的に組み込むことができ、開発したレシオメトリック(マクロ)γ-CD-MOF温度計の効率を向上させることができた。

Min Peng, Anna M. Kaczmarek, and Kristof Van Hecke (2022) Ratiometric Thermometers Based on Rhodamine B and Fluorescein Dye-Incorporated (Nano) Cyclodextrin Metal–Organic Frameworks
ACS Appl. Mater. Interfaces Publication Date:March 21, 2022
https://doi.org/10.1021/acsami.2c01332

Japanese cyclodextrin researcher

This website uses cookies.