2021年2月23日
本研究では、毒性や刺激性のない最適な浸透性が期待できるプレドニゾロン含有点眼剤を開発した。
ヒト角膜上皮細胞株(HCE-T)およびex vivo角膜モデルを用いて、プレドニゾロン含有点眼剤の毒性および浸透性を検討した。HPBCDとHPGCDを用いたシクロデキストリン包接複合体の形成により親油性薬物を溶解させた。代替防腐剤として亜鉛含有粘接着性バイオポリマー(ヒアルロン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛)を適用し、その毒性を塩化ベンザルコニウムと比較した。
その結果、ベンザルコニウム-塩化物を含む試料は、HCE-T細胞に対して毒性を示した。生体高分子は、処理後に細胞に損傷を与えなかった。これは免疫組織化学アッセイにより確認された。In vitro透過性は、プレドニゾロン-シクロデキストリン複合体を含む製剤では、懸濁液製剤と比較して有意に高かった。また、ex vivo透過性試験によると、生体高分子を含有する試料は、有意に低い透過性を有していた。目的とする製剤の粘膜付着特性を考慮すると、適用後の吸収の延長が期待され、適用回数の減少が可能になる。
Bíró T, Bocsik A, Jurišić Dukovski B, Gróf I, Lovrić J, Csóka I, Deli MA, Aigner Z NEW Approach in Ocular Drug Delivery: In vitro and ex vivo Investigation of Cyclodextrin-Containing, Mucoadhesive Eye Drop Formulations. Drug Design, Development and Therapy 2021, 15, 351—360
https://www.dovepress.com/article_61698.t130920392
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