2020年5月20日
ギリアド社は火曜日、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBECD)対応のコロナウイルス治療薬「レムデシビル」のグローバルアクセスを加速させるため、海外の製薬メーカーとライセンス契約の交渉を行っていると発表した。欧州とアジアを対象とした契約は2022年まで延長されるが、発展途上国向けの長期契約も検討中であるとギリアド社は述べている。
また、同社はユニセフと協力して、慈善団体の確立したネットワークを通じて中低所得国にレムデシビルを配布するとともに、医薬品特許プールと協力して開発途上国でのさらなるライセンス供与を目指している。
この計画は、ギリアド社が過去に行ってきた、特に発展途上国への抗ウイルス薬の流通支援と同様のものである。例えば、C型肝炎治療薬「ソバルディ」が高値で発売された後、ギリアド社はジェネリックメーカー7社と非独占的ライセンス契約を結び、発展途上国91カ国で販売することに合意した。
世界保健機関(WHO)の緊急事態プログラムのマイケル・ライアン事務局長は、WHOは世界的な販売について米国政府およびギリアド社と「協議を行っている」と述べた。
バングラデシュに本拠を置くジェネリック医薬品会社Beximcoの幹部は、レムデシビルの製造を計画しており、価格は患者1人当たり780ドル以下に設定している。
米国の医薬品コスト監視機関であるInstitute for Clinical and Economic Reviewは、レムデシビルが患者の死亡リスクを低減させることができれば、4,460ドルの価格で費用対効果が高いと述べている。そうでない場合は、患者の早期退院を支援するという観点から、390ドルの費用対効果しかないとICERは述べている。
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