シクロデキストリンを鼻腔製剤に使用することで、局所的な効果と全身的な効果、そして鼻から脳への薬物輸送を目的とした多目的ドラッグデリバリーシステムを得ることができた。現在使用されているin vitroおよびin vivoモデルは、鼻腔用製剤におけるCDの効果を分析するのに適している。 一般的に、CDは薬物の水への溶解度を高め、鼻粘膜への透過性を調節する。全身への影響という点では、CDを鼻腔用製剤に配合することで、鎮静剤や高カルシウム血症治療薬のバイオアベイラビリティが向上することが実証されている。中枢作用に関しては、異なるタイプのCDを鼻腔製剤に配合することで、脳の異なる領域で薬物の取り込みが増加するようだ。現在、鼻腔製剤中のCDの存在によって生じる効果を分析するには、in vitroおよびin vivoのモデルが適している。しかし、in vitroで嗅覚粘膜をシミュレートすることは、興味深い視点である。
ここでは、103の文献をもとにいくつかの例を紹介する。
Rassu, G.; Sorrenti, M.; Catenacci, L.; Pavan, B.; Ferraro, L.; Gavini, E.; Bonferoni, M.C.; Giunchedi, P.; Dalpiaz, A. Versatile Nasal Application of Cyclodextrins: Excipients and/or Actives? Pharmaceutics 2021, 13, 1180. https://doi.org/10.3390/pharmaceutics13081180
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