シクロデキストリン(CD)関連の文献をScopus検索に基づいて評価した。2020年の論文数は12月30日まで増加を続けており、2020年の論文数は2445編となっている。図 1 に論文数の推移を示す。
出版物のほぼ50%は医薬品用途に関するもので、次いで食品用途、環境用途の順となっている(図2)。
欧州特許庁のEspacenetデータベースによると、1年以内に公開された「シクロデキストリン」という用語に言及した特許出願の数は、2018年に最大となった(図3)。しかし、最近公開された発明の多くは、CD商標またはいくつかのシクロデキストリン(例えば、sugammadex)の固有名称のみを記載しており、親化合物の名称すら記載していない。
ここ数年の減少は、化学名の代わりに薬局方名が使われていることも影響している可能性もある。例えば、スルホブチルエーテルシクロデキストリンの代わりにスルホブチルベタデックスナトリウムが使われているからである。
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