ドナー血液の安定性を高めるリン脂質/メチル-ACD複合体

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医薬品への応用
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発明者のAmir FarnoudとAmid Vahedi(米国オハイオ大学)は、「Methods for extending the shelf-life of stored donor blood and/or red blood cells and treated red blood cell compositions produced by」(WO2021222074)というタイトルの特許を出願した。本発明は、シクロデキストリン/脂質組成物を用いてドナーの血液および/または赤血球(RBC)の保存期間を延長する方法を特徴とする。ネイティブのRBCは、冷蔵温度で35日から42日の保存可能期間を持つ。 メチル-ACD/脂質複合体を10mMから20mMのシクロデキストリン濃度で哺乳類(ヒト)の血液に添加した場合、保存期間は210日まで伸びる可能性がある。使用される各種脂質としては、1-パルミトイル-2-オレオイル-グリセロ-3-ホスホコリン(POPC)、1-パルミトイル-2-オレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-L-セリン(ナトリウム塩)(POPS)などの化合物が挙げられる。本発明者らは、この安定性向上のメカニズムは、メチルACDを介した脂質交換により、血液銀行で通常の有効期限を超えて保存されている赤血球が可能になるためであると推測した。

WHOのデータによると、血液の浪費は、特に先進国において、不十分な在庫管理、不適切な製造方法、不十分な保管、出荷に起因するとされている。血液の浪費は、年間500万単位の血液を失う原因になっていると予想されている。

[1] Sultan et al. Int J Med Res Health Sci 2021, 10(5): 91-95

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