天然の深層共晶溶媒を用いたβ-シクロデキストリンポリマーのメカノシンセシス

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CD誘導体
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β-シクロデキストリン(βCD)ベースのポリマーは、過去10年間で医薬品、食品、環境などの様々な分野での応用が確認されている材料の一種である。しかし残念なことに、βCDベースのポリマーの合成には、有機溶媒や毒性のある反応物を使用する必要があり、環境や生物医学への応用に影響を及ぼす可能性がある。そこで、メカノケミストリーと天然の深層共晶溶媒(NaDES)を組み合わせた、環境にやさしく効率的なβCDポリマーの新規合成法を報告するものである。NaDESは、石油系溶媒に代わる環境に優しい溶媒であるが、その使用と製造には、主に固体反応物を混合して高粘度の液体を作るという技術的な困難さに関連した本質的な問題がある。さらに、これまでに報告されているβCDポリマーの合成は真空下で行われており、このことが反応のスケールアップを可能にする大きな制限となっていた。

今回報告された水溶性βCDポリマーの新規合成は、塩化コリン/クエン酸NaDESを利用し、さまざまなメカノケミカル手法を用いて行われた。メカノケミストリーとは、機械的な力を応用して化学結合にエネルギーを伝達することにより、化学反応を駆動・制御することである。メカノシンセシスは「無溶媒」であることを意味しているが、実際には、溶媒の存在下で、あるいは今回のように液体の試薬が溶媒の役割を果たすことで、反応が起こる場合もある。メカノケミストリーを用いることで、主にNaDESの高粘度と真空下での作業に関連する、従来のNaDES反応の限界を克服することができた。まず、ボールミルと二軸押出機という2つの異なる装置を用いて、塩化コリン/クエン酸NaDESを容易に得ることができることを示し、次に同じ装置を可溶性ポリマーの合成に使用することができることを示した。最終的に、メカノケミカル合成による可溶性ポリマーを熱処理して、架橋した不溶性構造を得た。可溶性ポリマーと不溶性ポリマーを異なる技術で特性評価して比較したところ、多様なメカノケミカルアプローチに関する実質的な違いが示された。

Alberto Rubin Pedrazzo*, Claudio Cecone, Francesco Trotta, and Marco Zanetti (2021) Mechanosynthesis of β-Cyclodextrin Polymers Based on Natural Deep Eutectic Solvents. ACS Sustainable Chem. Eng. 9, 44, 14881–14889. https://doi.org/10.1021/acssuschemeng.1c04988

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