金属ナノ不均一触媒のためのマルチタスクエージェントとしてのシクロデキストリン:レビュー

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医薬品以外への応用
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グリーンケミストリーの研究では、近年、安全な溶媒である水中での反応設計が注目されており、水溶液中で作動する触媒が求められている。特に、大環状化合物と遷移金属ナノ粒子を結合させた超分子金属ナノ粒子が合成され、高性能で分子認識能力の高い水分散型の触媒システムが実現されている。ここでは、シクロデキストリンベースのシステムで触媒活性のある金属ナノ粒子を安定化させる方法についてレビューする。シクロデキストリンは、適切な大きさと形状の分子と包接化合物を形成し、水酸基の存在により金属イオンとの配位が可能となる。代表的な例では、安定性、リサイクル性、触媒活性の向上が見られる。本論文では、1)シクロデキストリンまたはその誘導体の存在下で溶媒に分散させた金属ナノ粒子、または担体に固定化した金属ナノ粒子の開発に焦点を当てた、合成、特性評価および触媒作用、2)還元剤、安定化・分散剤、物質移動促進剤として作用することができるシクロデキストリンの多機能性、3)シクロデキストリンが動的平衡を有する超分子ホストである、より洗練された触媒システムの設計について紹介する。

Noël, S., Léger, B., Ponchel, A. et al. Cyclodextrins as multitask agents for metal nano-heterogeneous catalysis: a review. Environ Chem Lett 19, 4327–4348 (2021). https://doi.org/10.1007/s10311-021-01298-5

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