シクロデキストリンを介したクォーラムクエンチング

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バクテリアクォーラムクエンチングは、細胞間のコミュニケーションプロセスであり、その中で、細菌は、協力的な行動を実行して、細胞集団密度を監視するために、細胞外シグナリング化学物質を生成し、検出する。生物発光、病原性因子の生産、バイオフィルムの形成などを含む多数の細菌のプロセスは、この細菌の通信ネットワークによって影響を受けることが知られている。

本研究では、12種類のシクロデキストリン化合物(天然CD, HP, RAME, QA, ポリマー誘導体)を用いて、光を産生する細菌を用いたAliivibrio fischeriモデル系において、濃度と時間に依存した生物発光抑制効果を系統的に検討した。特にα-シクロデキストリンでは、10mMのα-シクロデキストリンを120分接触させることで、64%程度の発光抑制効果が得られた。α-シクロデキストリンとA. fischeriのシグナリング分子であるN-(3-オキソヘキサノイル)-L-ホモセリンラクトンとの共投与実験では、α-シクロデキストリンの刺激効果がα-シクロデキストリンによって減少することが明らかになり、観察されたQuorum Sensingの抑制には複合体が関与していることが示唆された。

また、β-シクロデキストリンとそのヒドロキシプロピル誘導体は、0.156mMの低濃度では発光を有意に抑制したが、その効果はα-シクロデキストリンのレベルには達しなかった。

Mónika Molnár, Éva Fenyvesi, Zsófia Berkl, Imre Németh, IldikóFekete-Kertész, Rita Márton, Emese Vaszita, Erzsébet Varga, Dóra Ujj, Lajos Szente (2021) Cyclodextrin-mediated quorum quenching in the Aliivibrio fischeri bioluminescence model system – Modulation of bacterial communication.
International Journal of Pharmaceutics 594, 120150. https://doi.org/10.1016/j.ijpharm.2020.120150

写真のソース: https://www.nature.com/articles/s41592-019-0311-4

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