Liraglutideの腸内投与を目的とした修飾シクロデキストリンベースのナノ粒子の臨床前評価

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CD誘導体
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近年、糖尿病患者に対する新たな治療法が開発されており、その中でもグルカゴン様ペプチド類縁体(GLP-1類縁体)は最も有用な治療法の一つとして注目されている。しかし、ヒトインスリン製剤と同様に、GLP-1類縁体は経口でのバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)が低いため、経口医薬品への展開は限られていた。そこで、薬物を保護し、バイオアベイラビリティを高める可能性のあるナノ粒子(NP)を用いた製剤が検討されている。本研究では、GLP-1アナログであるリラグルチドを含むシクロデキストリンベースのナノ粒子製剤の前臨床開発を行った。カチオン性の両親媒性シクロデキストリン(クリックプロピルアミンシクロデキストリン(CD))をペプチドの主要な錯化剤として選択した。得られたNPの平均サイズは101±8nm,低多分散性指数(0.240),負のゼータ電位(-35±7mV),完全な会合効率,ペプチドのロード率は5.0%であった。最適化されたプロトタイプは、腸内の生体関連媒体中で4時間までのコロイド安定性を示し、内包されたリラグルチドがタンパク質分解酵素による分解から保護された。ラットの腸管内に投与したところ、リラグルチドの効果的な保護と送達が確認され、皮下投与の場合と同様の血糖値の薬理学的反応が見られた。これらの結果は、CDベースの製剤の更なる開発の可能性を示すものである。

Presas E, Tovar S, Cuñarro J, O’Shea JP, O’Driscoll CM. Pre-Clinical Evaluation of a Modified Cyclodextrin-Based Nanoparticle for Intestinal Delivery of Liraglutide. J Pharm Sci. 2021 Jan;110(1):292-300. doi: 10.1016/j.xphs.2020.10.058

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