なぜHPBCDに比べてHPGCDがNPC治療に適しているのか?

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ニーマン・ピック病C型(NPC)は、細胞内のコレステロール輸送に障害を伴うライソゾーム蓄積性疾患である。HP-β-CDは、コレステロールを可溶化する薬剤で、NPCの治療薬として開発が進められているが、耳毒性や肺毒性が問題となっている。本研究では、HP-γ-CDをNPC治療薬の候補として特徴づけた。

HP-γ-CDとコレステロールの相互作用の様式を、相溶性分析、プロトン核磁気共鳴分光法、分子動力学シミュレーションによって調べた。そして、細胞モデルとマウスNPCモデルを用いて、HP-γ-CDの治療効果の優位性をHP-β-CDと比較して評価した。また、マウスの聴覚テストや肺機能テストも行った。

HP-γ-CDは、HP-β-CDと同様の親和性でコレステロールと1:1の包接複合体を形成した。このように、in vitroでのHP-γ-CDとHP-β-CDのNPC関連症状の改善効果は、低濃度ではほぼ同等であった。しかし、高濃度になると、HP-β-CDのコレステロール包接様式は、溶解性の高い2:1複合体に変化し、HP-γ-CDは1:1複合体のみを維持した。HP-γ-CDは、NPCモデルマウスに対する有効性には差がないものの、HP-β-CDに比べてコレステロール可溶化能が常に低いため、毒性が著しく低下した。

HP-γ-CDは、耳毒性や肺毒性の点でHP-β-CDよりも安全マージンが広く、NPC治療のための微調整されたコレステロール可溶化剤として使用できる。

Yamada Y, Ishitsuka Y, Kondo Y, Nakahara S, Nishiyama A, Takeo T, Nakagata N, Motoyama K, Higashi T, Arima H, Kamei S, Shuto T, Kai H, Hayashino Y, Sugita M, Kikuchi T, Hirata F, Miwa T, Takeda H, Orita Y, Seki T, Ohta T, Kurauchi Y, Katsuki H, Matsuo M, Higaki K, Ohno K, Matsumoto S, Era T, Irie T. Differential mode of cholesterol inclusion with 2-hydroxypropyl-cyclodextrins impacts safety margin in treating Niemann-Pick disease type C. Br J Pharmacol. 2021 Mar 29. doi: 10.1111/bph.15464. Epub ahead of print. PMID: 33782944.

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